お腹の痛みが右下へ/急性虫垂炎(盲腸)の可能性あり

腹痛といってもさまざまな原因がありますが、ここでは急性虫垂炎(盲腸)にかかった私の経験談をもとに盲腸について調べてみました!

盲腸とは
正式には急性虫垂炎といいます。(ここでは盲腸を使わせていただきます。)

その盲腸の場所ですが、お腹の右下あたりにある大腸の初めの部分をいいます。

その大腸の初めの部分の下部から出る細い管状の突起部分を虫垂(ちゅうすい)といいます。

初期症状は


みぞおちや、おへその周りの痛み、悪心、吐き気、食欲の低下などです。

私も初めは、胃のチクチクした痛みから始まりました。

それから数時間後に症状が進行して炎症が強くなると、虫垂のある右下腹部に強い痛みが起こることが多いそうです。
これがいわゆる盲腸の特徴ともいわれています。
(ただし、この典型的な痛みの経過をとらない場合もあります)


もっと進行すると…

歩いたりして身体に振動が加わるだけで痛みがお腹に響くようになり、虫垂内部から始まった細菌感染による炎症が腹膜にまで及ぶと、お腹が固くなり、このころには発熱を伴うことが多い。




私は、この典型的な盲腸の特徴通りに、胃から右下へ痛みが移行し、熱も38度出てきました。




さらに進行すると…

虫垂が破れて、膿がお腹の中に広がる。

汎発性腹膜炎という命にかかわるような重篤な状態となることも。

この状態になると一切動くことができません。

なぜなら、動く事により、虫垂が破れる可能性があるからです。

私が病院に着いたらすぐに車椅子に座らせられたのもそういう理由からなんですね。
一晩、点滴したまま痛みと格闘して過ごし、翌朝、血液検査など虫垂の炎症状態を見た結果、腹膜炎を起こしかけているとの事で、手術をする事になりました。


急性虫垂炎の診断…
発症の初期はみぞおちやおへその周りの症状として現れるので、この時点で虫垂炎との診断は難しいそうです。
私も初期は胃の痛みだけで内科で受診しましたが、胃の薬をもらって帰りました。

医師による問診、腹部の診察で盲腸が疑われた場合、血液検査で炎症の程度を見たり、腹部の超音波検査やCT検査で虫垂の大きさや内部、周囲に膿のたまりがないか炎症の具合を評価します。

ここで気を付けたいのが小児の場合で、大人と比べて虫垂の壁が薄いので容易に腹膜炎をおこしやすいそうです。

治療は内科的治療と外科的治療に分かれます。
内科的治療とは

炎症が軽度の場合、基本入院して安静にし、食事はひかえます。
水分と栄養は点滴で投与することになります。
虫垂に感染した細菌に対して抗生物質(細菌を殺す薬)の点滴を一日に2~3回定期的に投与して治療します。
おおむね5日~10日程度の入院が必要です。

外科的治療とは

内科的治療によって回復しない場合や、炎症の強い場合、虫垂の周囲に膿のたまった状態などであれば手術となります。
開腹手術腹腔鏡手術とありますが、どちらになるかは医師の判断となります。

私は当時、まだ最新の手術方法だった腹腔鏡手術をしました。
病院の説明では、お腹に3か所穴を開けて、腹腔内を映し出すカメラと、専用の手術道具を挿入して盲腸を取り出すとのことでした。

人生初めての手術だったし、最新の手術とあってかなりの不安がありましたが、
全身麻酔したのもあり、何も記憶はないし、おなかの痛みも治まり、個人の感想としては、あっけなく終わりました。

退院直前の診察では、手術跡もおなかに小さな穴が3つだけあり、そのうち少し大き目な手術跡(1センチもなかったと思います。)にばんそうこうを張られました。(ほんとの話)笑

それくらい身体に負担はなかった手術方法でした。
めでたくガスも出て元気に退院しました。(入院期間はたしか4日間でした)

ここで疑問なのが、盲腸って取っても大丈夫なのでしょうか?

盲腸は昔から切除しても大きな影響はないと考えられていました。

しかし、最近では盲腸は免疫腸内環境などに関わっていることが分かってきたそうです。

そのため、軽症であれば、切除をせずに薬による治療のみの場合もあるそうです。

ただし、改善が見られない場合は、切除する選択も視野に入れておかないといけません。

薬で治療した方のうち、10~35%程度の方が、盲腸が再発するといわれています。

盲腸は予防できるのでしょうか?

盲腸の原因ははっきりとわかっていないのですが、原因のひとつとして、「便のかたまり(糞石)」が盲腸の入り口をふさぐことで起こると考えられているので、
日ごろから便秘をしないように食物繊維を多く取れる食事を心がけることや、
食べ過ぎ、飲みすぎ、運動不足などの生活習慣の乱れ、ストレスなども上手に解消できるといいですね。

いつもと違うお腹の痛みはガマンしないで、早めに病院へ

盲腸になる数年前に病院へ行かないと治らないような腹痛があり、痛み止めの座薬で治したことがありました。
今思えば、盲腸の予兆だったのかもしれません。
それに加えて当時、引っ越しで慣れない生活にストレスも抱えており、それも原因のひとつとしてあると思います。

初期症状の場合、盲腸の診断はとても難しいので、医師に盲腸の兆しはないかどうか夜間でもスムーズに病院へ対応してもらえるように事前に伝えておくのも大切だと思います。

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